自分のFacebookにあげた読書感想文、こちらのグループにも投稿してと深田さんに言っていただきました^_^
定年をテーマにしたお勧め本の紹介です
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自分を無理に国の制度に合わせるより、制度が現実に追いつくのを促すよう生きよう。つくづくそんな風に思うここ数日ですが、ではどんな現実を目指す?と考えたときに本はたくさんの刺激をくれます。
人生100年時代、定年後のお金と働き方という「お題」について、40~60代にすすめたい本に出合いました。作家で公認会計士の田中靖浩さんの新著、『ただの人にならない「定年の壁」のこわしかた』(マガジンハウス新書)です。
長く「楽しく」(ここ大切!)働き続けるために、会社員こそフリーランスマインドを身に付けて、定年後は「雇われて働く」ことから自由になろうと提案しています。
そう言われてもねえ。私も含め会社員の多くの頭に浮かぶであろう反論に、田中さんは第一章でこんな風に問いかけます。
「仕事=誰かに雇用されて働く」ととらえてしまうと、高齢者が働ける職場はごく少ないです。…ならば雇われることは諦め、フリーランスになるのはいかがでしょう?…「自分には無理だ」と思う方がほとんだと思います。そんな方に問いたいのです。「あなたはフリーランスについて、何も知らないだけではないですか?」。
確かに、何も知らないかもしれない…です。
田中さんはフリーランスとは「小さな商売人」であり、「やりたい仕事を自由に行う」存在であると書きます。そう説明されて、だけど「そもそも自分が何をしたいのかが分からない」と再びつっこみが入るのは承知の上でしょう。
「やりたい仕事」が思い浮かばないのは、上司に命じられた仕事をこなして評価される生活を何十年も続けているうちに、考えない習慣が身についてしまっているからですよという説明が続きます。
これ確かに、仕事に追われて50代まで来ちゃった会社員の「あるある」ですよね。数字で成果を出せばほめられたり、給料が上がったりしてハッピーが手に入る。遠い先にある“余計なこと”は考えなくたって毎日は回る。役職なんかについて自分で判断しているつもりだけど、ついつい見える目標ばかりを追いかけてしまう。もちろん、長期的に考えると自分にとっても会社にとってもサステナブルじゃないことも分かっているけれど、リスクをとってそこから「下りる」のは怖い。
そんな思考法から抜け出すやり方として田中さんが提案するアイデアがユニークかつ的をついているんです。
例えば
・定年後まで続く自分の「ニックネーム」と「職業」を考えて自分だけの名刺をつくる
・やりたいことが見つからないなら、イヤイヤやっている仕事をまず明らかにする
・みんなが手を抜くところこそ真剣になる
・相手が思い通りにならないことを「風流だ」と感じてみる
・自分を正しく評価して自信を取り戻す
・定年に向けて自分のカタログをつくる
などなど。
私について考えるのはコワイ。だからこんな風に思考のお題をもらうのはありがたいです。
「50歳を過ぎたら、(自分は)『下り坂のプロセスを歩んでいる』ことを自覚しましょう」という一文も身に沁みました。
会社員から定年後のフリーランスを目指す場合、大きな関門が下り坂への切り替えができるかどうかです。ちなみに田中さんのいう下り坂は、野望をあきらめることでは決してないのもミソです。
定年後の人生の選択はもちろん、人それぞれ。どれを選ぶにしろ、人生をしぶしぶこなす消化試合にしないためのヒントをたくさんもらいました。帯のコピー「小さく稼いで気楽に生きる!」も、ぐっと刺さります^_^
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